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ガンダムOOの二次創作(小説)サイトです。基本はロクティエ。迷い込まれた方は速やかに、回れ右!をお願いします。
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猫話の続編までのつなぎと、TV開始までの気晴らしに書くつもりだったのに、本放送までに終わりそうにないです...


そういえば、週末にキッズステーションで1話から25話まで一挙放送してましたよね。
中盤あたりで、某友人からメールが来まして、書いてあった言葉が。

 あれ、女だね、絶対!

もちろん、ティエリアのことです。
しかし、彼女は絶対「両性」だと言い張ってたのに、何を根拠に?
本編で何かありましたっけ? 見落としたかな~と、真剣に悩みました。
ちなみに、上の人は、ごくごく一般のガンダムファンです。別名「アニオタ」ともいうが、同人さんではありません。

対する返信は...

 体は男だけど、性格や言動が女だよね

と、返しておきました(笑)


何故、こんなにもあの人と重なるのか。
姿も年齢も違う、まったくの別人。かの人は既に亡い。
自分はまだ抜け出せないでいるのだ。たった一つの、過去という名の出口のない迷路から。
暗闇の中を何かを求めて腕を伸ばす。掴めそうで掴めない白い影。
振り返る事なく遠ざかる背中に、叫ぼうとして、でも声にならない事に気付いた。

「…ロックオン」

微かに漏れた吐息に、自分が泣いているのだと悟った瞬間、フワリとした感触に包まれた。
そこで、意識が途切れた。

いつの間にか眠っていたらしく、目を覚ましたのは明け方。
誰もいない閑散とした部屋の真中。肩からスッポリと包まれらた温もりの正体に気付く。
薄手の毛布…誰かが掛けてくれたらしい。
私は夢を見ていた。
原因は先日逢った例の、あの少年。
立上がり、部屋に戻ろうと通路に出た所で、ある人物と擦れ違う。
整備士のイアン・バスティだ。
彼は私を見て彼特有の笑みを浮かべ、微かに口元を綻ばせた。

「よお、お目覚めか? あんまり無理すんなよ。熱心なのは結構だが、フェルトが心配してたぞ」

食事の後あれこれ思案中に、そのまま眠ってしまった私をフェルトが見つけ気を利かせてくれたという。
あの感触は、彼女が私の身体に毛布を掛けてくれたものだった。

「色々、ご心配をおかけして…すみません」
「それは、フェルトに言ってやれ。…それよりな、ちょっと朗報だ」

彼は声を潜めながら距離を縮めると、そっと耳打ちする。

「不確定情報だが、ガンダムらしきMSが数か所で目撃されている。色や形の証言からして、多分エクシアだ」
「それは…」
「もう少し情報を整理せんとわからんが、どうやらガセでもない」

顔色を変えた私にイアンが真顔で頷く。
今日も例の場所に出掛けると告げたら、こちらは任せて行って来い、と送り出された。
未だだ。
未だ彼らに、あの新しいマイスター候補の事は言えない。
第一、正式に決定したわけでもないし、私自身心の整理さえ出来ないままなのだから。
エクシアが、刹那がいたなら、彼なら...。
どこかで無事にしていると信じてはいたが、ようやく糸口をつかんだ。このまま上手く手繰り寄せることができますように。
私は私のすべきことをするだけ。


その人物は、訓練所のシュミレーション室で待っていた。
ドアが開いた瞬間、少しはにかんだような笑顔で振り向く。
態度が、待っていた、と告げている。
隠す事なく素直に示される好意が、嬉しいと思う反面、複雑な心理を生む。
通常の幼さの残る表情や仕草。一転して、訓練中の別人のような大人びた横顔。
柔らかな巻き毛が揺れ、額を伝う汗に張り付く。
碧い瞳が冷ややかに的を射抜いていく。
白い彫りの深い顔立ち、意外と逞しい二の腕、色の薄いブロンドの髪、キツく結ばれた口元、僅かに紅潮する頬。
似ているようで似ていないその姿形。

「どうしました? 俺が何か?」
「いや…続けてくれ」

何を考えているんだ、私は。不審がられてどうする。
軽く頭を振って、無理やり雑念を追い払った。


「間もなく、お嬢様が参ります。それまで、お楽になさってください」

前回に引き続き、王留美からの二度めの呼び出し。
そろそろ具体的な計画内容だろうか。いや、それなら他のメンバーにも話があって然るべきだ。
気を引き締めた私とは対照的に、ほどなく現れた彼女は向い側に腰を下ろすと、ニッコリと笑って口を開いた。

「訓練は順調ですか?」
「はい。彼は優秀です。シュミレーション上の数値では...実戦では、わかりませんが」
「それは、ご心配には及びませんわ。彼には経験データがあります」
「実戦経験があるのですか?」

平静な態度で応じていたつもりが、思いもよらぬ事実に声が上擦った。
視線を、優雅にティーカップに絡まる細い指から、両端を心持ち上げた口元へと移動させる。
優雅で隙のない絵姿のような女性。
その奥にある野望は見えない。
これから、どんな話が始まるのか。
あの少年に、実際の経験があるだなんて。
にわかには信じられない。

「身体が記憶している、とでも言うのでしょうか。ある人物の、経験データが埋め込まれています。本人は、自身の記憶はありません」

その場に戦慄が走った。
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   あかり
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非公開
職業:
   猫好き
趣味:
   読書、ものを作ること
自己紹介:
ガンダムOOのパロディ小説がメイン。
基本はロックオン×ティエリア、甘くはないです。
更新はマイペース。気長にのんびり、大きなお心でお付き合い頂けると嬉しいです。
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