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続編は、思いっきりシリアス路線です。そのための補足。
キーワードは、
ロックオンの浮気、ティエリアの過去、それから刹那(←これ重要)
今後の予定としては、このあと、アレルヤ視点の番外編、そして続編(夏休み・ティエリア里帰り)に突入です。
――後日談。
「お待たせしました」
「ん、じゃ、行こうか」
ロックオンは丁寧にタバコの火を消すと、吸い殻入れに投げ捨てる。
現れた待ち人を一通り上から下まで眺めて、満足そうに頷いた。
私服姿もやはり想像通り、清潔そうで飾り気がない。化粧もしていない。
促すように歩き出そうとして、突然思いついたように振り返る。
「そうだ、ひとつ聞いてもいいか? あの男は、誰だ?」
「え?」
「ほら、少し前、店で仲良く笑っていた...」
「あ...刹那?」
やっぱりあの電話の奴か、とロックオンが小さく吐き捨てる。
これからデートしようかという彼女の口から他の男の名を聞かされるのは、非常に気分が悪い。
だが、これだけはハッキリさせておかなければ。
ティエリアは休日に誘った時最初は躊躇したものの、根気よく粘れば最終的には承諾してくれた。
だから期待してしまう。
「...弟です...」
その瞬間のロックオンの顔は、まさに鳩が豆鉄砲をくらったという言葉通りのものだったに違いない。
「ハハハ...弟かよ...参ったな...」
前の男かと思った、と一人呟きながら力なく笑うロックオンに対して、ティエリアの顔色は冴えない。
「正確には、ようなもの、でしょうか...一応、家族ですから」
「ん?」
聞き捨てならない一言に、ロックオンの顔から笑みが消え眉間にしわが寄った。
どういう事だ?と、問いかけるようにティエリアの肩に手が置かれる。
ようなもの、という言葉が一体どちらに係るのか知りたい。弟か、前の男か。
返答次第では、一気に奈落の底に突き落とされるのだ。
「あなたこそ、どうして私なんですか? 他に誘う人がいるのでは?」
話をはぐらかされた事実に聊か憮然とした。
更に逆に問い返されてしまったのだから、立場がない。
だが気づいてしまった。
彼女が震えている事に。細い肩も腕も、全身が微かに震えている。
触れられたくない、言いたくない、聞かないでくれと、拒否しているように見える。
仕方なくロックオンは追及を諦めた。
「ま、今現在付き合ってる相手、という関係でなければいいよ」
「それは、ありません」
「そっか。じゃあ、気が向いたら、話してくれ」
最大限の譲歩だ。速攻で否定の返事が返ってきたのだから信じよう。
折角ここまで漕ぎ着けたのだ。こんな事でぶち壊しにされては堪らない。
「過去ならいい。お互いに、な。言っとくが、俺も今はフリーだぞ。あ、いや、君がいるなら違うか」
己の失言に慌てて言い訳をする様に、ティエリアは思わず吹き出してしまう。
調子の狂う男だ、と思う。
大体が出会いからして、自分はこんな風に笑っていなかったか。
何時の日かちゃんと全てを話せる日がくるのだろうか。
その時、この人は受け止めてくれるのか、否か。
「私も、貴方の過去は聞きません。貴方が言わない限り」
まだ、始まったばかり。これから知っていけばいい。
果たして、自分たちにはどういう未来が待ち受けているのかを。
ロクティエ展開にニンマリですが、第一章完結とのことで、まだまだこれから山あり谷あり「…そ、それでっ?!」と続きのお話が楽しみです(*^-^*)б
フィクションの世界とはいえ、こうして命を与えられた人物たちが、生き生きと動いていると楽しくなってきます。
「がんばれ!」と背中を押したくなっちゃうんですよね♪
ここまでお付き合い頂き、本当にありがとうございます。
思ったより、奥の深くなった話ですが...書いているうちにキャラが予期せぬ方向に...というのは、よくある事です(笑)
続編では、ロックオンの開口一番「一緒に暮らさないか?」の一言から始まる予定。
その後は。ハイ、山あり谷ありの恋愛をして頂きましょう。
今後も楽しんで頂けたなら、嬉しいです。
彼ら同様、私も頑張ります!
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基本はロックオン×ティエリア、甘くはないです。
更新はマイペース。気長にのんびり、大きなお心でお付き合い頂けると嬉しいです。