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ガンダムOOの二次創作(小説)サイトです。基本はロクティエ。迷い込まれた方は速やかに、回れ右!をお願いします。
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サイトを整理中 & 「雨が降る」も手直し中。
猫話番外編は、まだ最初の数行...。
う~ん。
バナーを作っていたら、えらく明るい軽い代物が出来てしまいました。
中身とのギャップが...(苦笑)
ちなみに、こんなの
  ↓
http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/c286a5f9168a2a561a6c1e4dd7c5bdbd/1220190840


下の話は、本編設定。
一期終了後、妄想二期「ロクティエ」ものがたり。
書くなら、今のうち!
ティエリアは普通(?)の人間です。性別は不明。
そして、彼に人間を教えたあの人が、人間を捨てる展開。わ~、暗っ!!


タイトルは 
  a memory ~ 時の果てで


霧のような細く頼りない雨に濡れ、ぬかるんだ地面を踏み締める。
困難な道を暗示するかのような、悪戯で無慈悲な道のり。
誰もいない静謐の中、無機質な石の墓標が浮かぶ。
抱えた花束が滴を浴び、重みを増していく。
これが、私の背負うべきもの。託されたもの。
だから今、貴方に誓いの言葉を──ロックオン・ストラトス。



ヴェーダに選ばれ、求められている完璧なマイスターである事。
それが誇りであり、生きて存在する全てだった。
そのためなら、自分は、人間でなくともいい。

「わからないな...何故、彼がマイスターなのか」

そう、理解できない。
彼のどこが、マイスターたるに相応しいのか。
誰も答えてはくれない。
他の仲間はどう思っているのだろうか。
わからない。『彼が』というよりは、『彼らが』だ。
自分の理想からは大きく外れていた。
計画を大きく歪めてしまう恐れのある、『危険な存在』でしかなかった。
選ばれた以上、与えられた役割を何より最優先する。
それが当たり前...な筈だったのに。

「アレルヤ・ハプティズム。何をやっているの。あなたに与えられた任務は」
「戦闘中に、コックピットハッチを開けるだなんて...」

何故、次々と外れていくのか。誰も彼も。
自分は違う。他人とは違う。彼らとも違う。間違わない。躊躇わない。

「どうしました、いつも漂漂としているあなたらしくないですね。
 そんなにテロが憎いのですか?」

知らなかったのだ。人の心の底に潜む闇。
徐々に侵食し、全体を覆い尽くす。
捉われたら最後。抗えない。逃げられない。

「なんという事だ。計画を歪めてしまった...」

予期せぬ事態に翻弄され、まったくの無意識に動いた時、己が信じられなかった。
計画を歪めてしまった。他の誰でもない、自分自身が。
何よりあってはならない事。犯してはならないミスだ。
あれは、不可抗力だ...そう言い聞かせ、目を閉じ耳をふさぎ、己を正当化する。
そうしなければ、崩れそうなこの身を支えられない。
許せなかった。認められなかった。
完璧でない『ティエリア・アーデ』など。

「マイスターは生死よりも目的の遂行を、機密の保持を。
 その覚悟なくしては、ガンダムには乗れません」

自身への戒め。
あるべき理想の姿。覚悟の足りない者は必要ない。

世界は変わる。変わっていく。
変えていくのは、一握りの人間たち。その陰で傷つき、倒れ、埋もれていく名もなき命。
幾千の日常を破壊しても、幾万の屍を越えても、為さねばならない。
尚も突き進もうとする、破滅への道を。
だが、本当に?
この道は、本当に未来へと繋がっているのか?
初めて、迷いが生じた。
答えて欲しい相手は扉を閉ざし、差し伸べられる腕は、もうない。
拒まれ、見捨てられ、その果てに...。

「僕が、ヴェーダに固執したばっかりに、彼に傷を負わせてしまった」

どうすればいい? 取り返しのつかない事を。
完璧ではなかったのだ。
世界も。絶対支配者も。その申し子も。

「四の五の言わずにやりゃ、いいんだよ」
「お前が世界を変えてくれ」
「ごめんね、私だって人間なのよ」

何が、人を動かすのか。
データの上の計算ではない、感情という名の重りに縛られ、抜け出せずにもがき続ける。
過去を捨てられず、乗り越えようとするのに、さらに深みにはまっていく。
形のない檻の中、囚われた哀れな虜囚。
縛り付けるのは器という鎖。
人は死を得て、肉体を失い魂となって、初めて自由になれるのかもしれない。

「誰だって間違えるさ、人間なんだからな」

それが、人間だと言うのなら。



冷たい塊に刻まれた文字。聞き及んだ名はない。別の誰かの名前。
墓標すらない貴方に、せめて。
肉体は空の塵と成り果てても、きっと貴方はここにいる。

この狂おしいほどの愚かさも、弱さも愛おしさも。
全てが。
貴方が、貴方達が。人間だという、人間として確かに生きた証しだというのなら。
私もまた、人間でいい。
貴方達と同じ、人間がいい。
教えてくれた彼の人は、今は遠い宇宙の果て。
時の彼方。
まだ傍には行けませんでした。私には成すべきことがあるんです。
だから。
待っていてください。いつの日か貴方の元へ。

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プロフィール
HN:
   あかり
性別:
非公開
職業:
   猫好き
趣味:
   読書、ものを作ること
自己紹介:
ガンダムOOのパロディ小説がメイン。
基本はロックオン×ティエリア、甘くはないです。
更新はマイペース。気長にのんびり、大きなお心でお付き合い頂けると嬉しいです。
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