ガンダムOOの二次創作(小説)サイトです。基本はロクティエ。迷い込まれた方は速やかに、回れ右!をお願いします。
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猫話も、数えて17話、長かったです。(どこが短編?)
ようやくゴールが見えました。あと、残すところ2話。
なんとか20話までに終われそうです...ホッ...
今回はすっきりしない終わり方になるかもしれませんが、何しろ続編が控えているので(笑)
できるだけ早いうちにアップしたいと思います。
その後は、雨が降る、に取り掛か...りたい...
次で、猫さん郵便の相手の正体が発覚。とうとう気づきます。
ようやくゴールが見えました。あと、残すところ2話。
なんとか20話までに終われそうです...ホッ...
今回はすっきりしない終わり方になるかもしれませんが、何しろ続編が控えているので(笑)
できるだけ早いうちにアップしたいと思います。
その後は、雨が降る、に取り掛か...りたい...
次で、猫さん郵便の相手の正体が発覚。とうとう気づきます。
猫と憧憬
【貴方は温かい人です。
そんなに自分を責めないで。
御土産、有難うございました。大切にします】
相手が何をそんなに悔いているのか分からない。
だが、ひしひしと伝わって来る懺悔の言葉が、切ない。
誰しも何らかの過ちや後悔や、様々な感情を抱えているものだと思う。
ティエリアにとっては、僅かな文字だけのやり取りがどれ程心慰められ、勇気づけられたか。
上手く表現出来ないのがもどかしい。
掌の中の小さな心の籠った猫を握り締める。
一生懸命に喜ばせようと選んでくれたであろう、二人にとっては因縁深い生物を形どった装飾品。
大切に大切に包んで、頬を寄せ目を閉じた。
伝わらない思い。
擦れ違う人と人。
本当に難しい。
作り物の猫は、頭から伸びた紐で携帯電話に括りつけられた。
これなら常に身に着けていられる。
会いたい。
ルール違反は百も承知だ。
他に、今自分を救ってくれる存在を、ロックオンは見出だせない。
何度も何度も、書いては消し書いては消しを繰り返し、最終的に落ち着いたのはたった二行。
【一度、会って頂けませんか?
時間と場所は…… 】
果たして、応えてくれるだろうか。裁きを待つ罪人の心境だ。
下手をしたらこちらもこれで終わってしまうのかも知れない。
逡巡した後、何時もにも増して慎重な手付きで首輪を元に戻そうとして、ふと手を止めた。
アレルヤは友人の思わぬ行動を黙って見ていた。
何かが変わろうとしている。
この男の中で。
店内は変わらず空調が整い、一人静かに雑誌を捲る人、思案しながら弁当の棚の前で迷い決め兼ねている人、備えつけの機械の前でせわしなく操作をしている人、それぞれだ。
ティエリアは指示された値札をカウンターに積み上げた商品に張り、マジックで訂正金額を書き込んでいた。
一定期間を過ぎて売れ残った物、新商品と入れ替わる物など、値下げしてレジ横のワゴンで投げ売りする為だ。
子供向けのキャラクター商品が大量に見切り品扱いされていた。
賞味期限の迫るキャットフードも混じっていたので、後で買って帰ろうと目星を付ける。
ドアが開き、場違いな生温い風が場を包む。
毎日沢山の人が出入りするため、一々確認など以前はしなかった。
なのに、ここのところは無意識に目線が彷徨う。
回数の減った逢瀬を待ち詫びるかのように。
あれは、どういう事だろう…
夕方帰って来た猫は、ティエリアが付けたのとは違う赤い首輪をしていた。
同じデザインの色違い。現在は品切れのまま棚には並んでいない。
赤いのは、あの人が買った後一つだけ残っていたが、何時の間にか無くなっていた。
長い期間幾つもあったのだから、手にした人は他にもいる筈だ。
あのマンションの住人だというなら、ここを訪れる事もあるだろう。
ティエリアを悩ませていたのはそんな事ではない。
会いたい、という内容の手紙。
ちょうどこちらも考えていた。
だが、会ってどうする?
指定の時間は早朝もしくは夜、マンションの入口付近の駐輪場にいる、何時でも構わない、と。
今まで行き合わなかったのが不思議だ。
同じ屋根の下に住んでいるのだから。
いや、もしかしたら何処かで擦れ違うくらいしたかも知れない。
ぼんやりとした偶像でしかなかった相手が、急に現実味を帯びた形となり、真実を覆い隠すヴェールの裾が捲れ上がった。
【貴方は温かい人です。
そんなに自分を責めないで。
御土産、有難うございました。大切にします】
相手が何をそんなに悔いているのか分からない。
だが、ひしひしと伝わって来る懺悔の言葉が、切ない。
誰しも何らかの過ちや後悔や、様々な感情を抱えているものだと思う。
ティエリアにとっては、僅かな文字だけのやり取りがどれ程心慰められ、勇気づけられたか。
上手く表現出来ないのがもどかしい。
掌の中の小さな心の籠った猫を握り締める。
一生懸命に喜ばせようと選んでくれたであろう、二人にとっては因縁深い生物を形どった装飾品。
大切に大切に包んで、頬を寄せ目を閉じた。
伝わらない思い。
擦れ違う人と人。
本当に難しい。
作り物の猫は、頭から伸びた紐で携帯電話に括りつけられた。
これなら常に身に着けていられる。
会いたい。
ルール違反は百も承知だ。
他に、今自分を救ってくれる存在を、ロックオンは見出だせない。
何度も何度も、書いては消し書いては消しを繰り返し、最終的に落ち着いたのはたった二行。
【一度、会って頂けませんか?
時間と場所は…… 】
果たして、応えてくれるだろうか。裁きを待つ罪人の心境だ。
下手をしたらこちらもこれで終わってしまうのかも知れない。
逡巡した後、何時もにも増して慎重な手付きで首輪を元に戻そうとして、ふと手を止めた。
アレルヤは友人の思わぬ行動を黙って見ていた。
何かが変わろうとしている。
この男の中で。
店内は変わらず空調が整い、一人静かに雑誌を捲る人、思案しながら弁当の棚の前で迷い決め兼ねている人、備えつけの機械の前でせわしなく操作をしている人、それぞれだ。
ティエリアは指示された値札をカウンターに積み上げた商品に張り、マジックで訂正金額を書き込んでいた。
一定期間を過ぎて売れ残った物、新商品と入れ替わる物など、値下げしてレジ横のワゴンで投げ売りする為だ。
子供向けのキャラクター商品が大量に見切り品扱いされていた。
賞味期限の迫るキャットフードも混じっていたので、後で買って帰ろうと目星を付ける。
ドアが開き、場違いな生温い風が場を包む。
毎日沢山の人が出入りするため、一々確認など以前はしなかった。
なのに、ここのところは無意識に目線が彷徨う。
回数の減った逢瀬を待ち詫びるかのように。
あれは、どういう事だろう…
夕方帰って来た猫は、ティエリアが付けたのとは違う赤い首輪をしていた。
同じデザインの色違い。現在は品切れのまま棚には並んでいない。
赤いのは、あの人が買った後一つだけ残っていたが、何時の間にか無くなっていた。
長い期間幾つもあったのだから、手にした人は他にもいる筈だ。
あのマンションの住人だというなら、ここを訪れる事もあるだろう。
ティエリアを悩ませていたのはそんな事ではない。
会いたい、という内容の手紙。
ちょうどこちらも考えていた。
だが、会ってどうする?
指定の時間は早朝もしくは夜、マンションの入口付近の駐輪場にいる、何時でも構わない、と。
今まで行き合わなかったのが不思議だ。
同じ屋根の下に住んでいるのだから。
いや、もしかしたら何処かで擦れ違うくらいしたかも知れない。
ぼんやりとした偶像でしかなかった相手が、急に現実味を帯びた形となり、真実を覆い隠すヴェールの裾が捲れ上がった。
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プロフィール
HN:
あかり
性別:
非公開
職業:
猫好き
趣味:
読書、ものを作ること
自己紹介:
ガンダムOOのパロディ小説がメイン。
基本はロックオン×ティエリア、甘くはないです。
更新はマイペース。気長にのんびり、大きなお心でお付き合い頂けると嬉しいです。
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