ガンダムOOの二次創作(小説)サイトです。基本はロクティエ。迷い込まれた方は速やかに、回れ右!をお願いします。
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予告通り今日中に、アップします(笑)
つづけてもう一話...の間に日付が変わるかもしれない。
ロックオンが、とうとうティエリアを諦める発言です。
猫話 第14話。
20話くらいまでには、終わらせたい...
つづけてもう一話...の間に日付が変わるかもしれない。
ロックオンが、とうとうティエリアを諦める発言です。
猫話 第14話。
20話くらいまでには、終わらせたい...
決意と猫
「じゃあ、また来る」
「…元気で」
「お前もたまには、顔くらい見せろ」
「…わかった」
翌朝、ティエリアが出掛ける前に刹那は帰って行った。
猫が帰って来るのを期待して待っていたが、諦めたらしい。
返事が来たらメールしろ、などと本気なのか冗談なのか分からない台詞を残したのが、彼らしい気遣いだ。
きっと、ティエリアに連絡をさせるための口実を作ってくれたのだろう。
刹那は優しい。その優しさがかえってティエリアを遠ざけているのだと承知しているのか否か。
いい加減、あの優しさに甘えるのはやめにしなければ、とティエリアは思う。
振り向く事なく遠ざかる後ろ姿が角を曲がって見えなくなるまで、見送った。
彼は最後に一度だけ左手を上げ、軽く横に振ってみせた。
確認してから、マンションへとって返す。
エントランスにある郵便受けを通り過ぎ、小走りに階段を登った。
「あれ…?」
「どうした?」
見覚えのある姿に、アレルヤは思わず声を出した。
ちょうど郵便受けを覗いていたところだ。中にある朝刊を手に、彼は身を乗り出して階段の向こうに消えた人物を見つめる。
あの癖のない肩の上で切り揃えられた髪は…化粧も何も施されていない上、普段着にサンダル履きで…一度見たら簡単には忘れなそうな顔立ち、ロックオンお気に入りの少女だ。
まさか、同じマンションに住んでいたなんて。
この男が知ったらきっと喜ぶに違いない。
夕べはとうとう手紙を書かなかった。
食事を終えた後、自分の部屋にも戻らずさっさと寝てしまったのだ。
心なしか寝不足顔をしているのが、悩みの真剣さを物語っている。
「ねぇ、ロックオン…」
「とりあえず、俺、帰るわ。悪かったな、朝早くに…」
わざとらしく大きな声で、彼は笑う。こういう時は聞いてはいけないのかもしれないが。
「何かあった?」
「別に…なんにも、ねえよ」
嘘だ、と確信した。
これ以上長居をすると余計な事を詮索されると感じたのか、彼はあっさりとした態度で出口へ向かった。
足取りはしっかりしている。
「ロックオン…」
もう一度名を呼ぶ。彼が振り返る。
アレルヤは咄嗟に話題を探した。
視線を彷徨わせると、ロックオンが背にした掲示板に一枚のチラシを見つける。
「花火大会、行かない?」
口にしてから余りの間抜けっぷりに自嘲する。
女に不自由した事などないこの男が、何が悲しくて自分と二人で花火なんぞ見に行かなければならないのか。
現に呆れているではないか。
慌てて言い直そうとしたが、意外な返事に遮られた。
「いいぜ。どうせ今年は一人だしな…」
「あの子、誘わないの?」
「もう、いいんだよ…」
その時、アレルヤはようやく悟った。ロックオンの様子がおかしかった理由。
あの子を諦める事にしたのだ、と。
だがまだ腑に落ちない。
彼らしくないのだ。
たかが、女一人。
まさか本気だったとでもいうのだろうか。だとしたら、何故?
肝心の本人は既に建物の外に出ていて、アレルヤの質問には答えてくれない。
今夜また友人宅を訪れたなら、猫の手紙を書こう――と、ロックオンはアレコレ思案しながら自宅へと向かっていた。
「じゃあ、また来る」
「…元気で」
「お前もたまには、顔くらい見せろ」
「…わかった」
翌朝、ティエリアが出掛ける前に刹那は帰って行った。
猫が帰って来るのを期待して待っていたが、諦めたらしい。
返事が来たらメールしろ、などと本気なのか冗談なのか分からない台詞を残したのが、彼らしい気遣いだ。
きっと、ティエリアに連絡をさせるための口実を作ってくれたのだろう。
刹那は優しい。その優しさがかえってティエリアを遠ざけているのだと承知しているのか否か。
いい加減、あの優しさに甘えるのはやめにしなければ、とティエリアは思う。
振り向く事なく遠ざかる後ろ姿が角を曲がって見えなくなるまで、見送った。
彼は最後に一度だけ左手を上げ、軽く横に振ってみせた。
確認してから、マンションへとって返す。
エントランスにある郵便受けを通り過ぎ、小走りに階段を登った。
「あれ…?」
「どうした?」
見覚えのある姿に、アレルヤは思わず声を出した。
ちょうど郵便受けを覗いていたところだ。中にある朝刊を手に、彼は身を乗り出して階段の向こうに消えた人物を見つめる。
あの癖のない肩の上で切り揃えられた髪は…化粧も何も施されていない上、普段着にサンダル履きで…一度見たら簡単には忘れなそうな顔立ち、ロックオンお気に入りの少女だ。
まさか、同じマンションに住んでいたなんて。
この男が知ったらきっと喜ぶに違いない。
夕べはとうとう手紙を書かなかった。
食事を終えた後、自分の部屋にも戻らずさっさと寝てしまったのだ。
心なしか寝不足顔をしているのが、悩みの真剣さを物語っている。
「ねぇ、ロックオン…」
「とりあえず、俺、帰るわ。悪かったな、朝早くに…」
わざとらしく大きな声で、彼は笑う。こういう時は聞いてはいけないのかもしれないが。
「何かあった?」
「別に…なんにも、ねえよ」
嘘だ、と確信した。
これ以上長居をすると余計な事を詮索されると感じたのか、彼はあっさりとした態度で出口へ向かった。
足取りはしっかりしている。
「ロックオン…」
もう一度名を呼ぶ。彼が振り返る。
アレルヤは咄嗟に話題を探した。
視線を彷徨わせると、ロックオンが背にした掲示板に一枚のチラシを見つける。
「花火大会、行かない?」
口にしてから余りの間抜けっぷりに自嘲する。
女に不自由した事などないこの男が、何が悲しくて自分と二人で花火なんぞ見に行かなければならないのか。
現に呆れているではないか。
慌てて言い直そうとしたが、意外な返事に遮られた。
「いいぜ。どうせ今年は一人だしな…」
「あの子、誘わないの?」
「もう、いいんだよ…」
その時、アレルヤはようやく悟った。ロックオンの様子がおかしかった理由。
あの子を諦める事にしたのだ、と。
だがまだ腑に落ちない。
彼らしくないのだ。
たかが、女一人。
まさか本気だったとでもいうのだろうか。だとしたら、何故?
肝心の本人は既に建物の外に出ていて、アレルヤの質問には答えてくれない。
今夜また友人宅を訪れたなら、猫の手紙を書こう――と、ロックオンはアレコレ思案しながら自宅へと向かっていた。
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あかり
性別:
非公開
職業:
猫好き
趣味:
読書、ものを作ること
自己紹介:
ガンダムOOのパロディ小説がメイン。
基本はロックオン×ティエリア、甘くはないです。
更新はマイペース。気長にのんびり、大きなお心でお付き合い頂けると嬉しいです。
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