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ガンダムOOの二次創作(小説)サイトです。基本はロクティエ。迷い込まれた方は速やかに、回れ右!をお願いします。
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帰省の荷造り(主に、車でのBGMCDつくり:笑)をしていたら、あっという間に二日間が終わってしまった...


第2話です。
タイトルはまだ未定。


 ※注意書き。

ティエリアは女の子(今まで、これ忘れてた!)
ロックオンは、ニール・ディランディと表記。ティエリアの勤め先の上司。
新入社員な上、ちょっと内向的で仕事の出来ないティエリアさんと、仕事の出来る男・憧れの上司ニールさん。



それでは、どうぞ。


お昼時の社員食堂は何時も賑やかだ。
部署ごとの集団が幾つも集まり、席を埋め尽くしていた。
トレイに見本のメニューに習ってAランチの皿を並べていく。メインはハンバーグと付け合わせのマッシュポテト、茹でた人参とブロッコリー。ジャガイモの冷製スープ。
数種類のパンの中からライ麦のを選んでいると、先に席を取りに行ったクリスが手を振りながらティエリアを呼んだ。
「ティエリア~、こっちよ~」
その場の誰もが食事や談笑に夢中になっている為、幸いにも見咎められはしなかったが、目立つのが嫌いなティエリアには恥ずかしいことこの上ない。
そそくさと席に着くと、無言でフォークに手を伸ばした。
当のクリスは既に、反対側に座っている別部署の同僚と盛り上がっていた。
彼女が選んだのはBランチのようだ。アジの南蛮漬けが大皿の真ん中に数匹鎮座している。みそ汁にご飯に冷や奴。ヘルシーで健康的ではありそうだが。
生き物の形が分かる料理が苦手なティエリアはさり気なく目を逸らしつつ、パンを契り口に放り込んだその時。
「え~、あの噂、本当だったんだ!?」
素っ頓狂な先輩の叫び声に喉を詰まらせた。
慌ててスープを流し込みながらゴホゴホとむせ込む。
うっすらと涙目になりながら恨めしげにクリスの方を見ると、ねえティエリアは知ってた?と急に話の矛先を向けられ、訳が分からずにクリスとその周囲のメンバーの顔を見回した。
「隣の市に、二号店が新しく出店する、これは去年から言われていたんだけどね...」
クリスを押しのけるようにして身を乗り出した人物が、目を白黒させているティエリアに得意げに説明を始めた。
「ちょっと小耳に挟んだんだけど、そこの店長候補に、ディランディ主任の名前があがってるらしいのよ」
「それが本当なら、大抜擢じゃない!!」
「まあ、主任は若いけど、仕事は出来るし。ここの店長の評価も高いしね」
斜め前の席に座っている女性がハンバーグを頬張りながら続け、更に別の女性まで頷く。
―― ディランディ主任が別の新店舗の店長に?
という事は、転勤になるという事だろうか。
ここの店から居なくなる...。
ティエリアの頭の中が一瞬真っ白になった。
「しかもさあ~、その新店舗ってのは、つい最近買収した例のライバル店舗の...」
「ええ~、マジ?」
「あそこの社員も残ってるらしいわよ。悪い感情持たれてなきゃいいけど」
「まあ、あたしなら上が変わっても、仕事が続けられてお給料貰える保証があるなら、どっちでもいいけどね」
「そうそう。下っ端には関係ないよね~」
無責任な会話が繰り広げられていたが、ティエリアの耳にはその後の誰の声も届いていなかった。


味を感じなくなった食事を済ませ、足取り重く売り場に戻る。
「あくまで、まだ噂だからね。気にしないのよ。みんな話のネタにしてるだけなんだから」
すっかり元気の無くなったティエリアを気遣わしげにクリスが言う。
バックルームに戻り彼女は手早く化粧を直した。それから、手持ち無沙汰に待っているティエリアに小さな包みを差し出す。
中から出て来たのは口紅だった。
「お土産よ。奇麗な色で、ティエリアに似合いそうだと思って...」
良かったら使ってね、とお礼も言えずに立ち尽くすティエリアを残し、小走りに持ち場に向かって行く。

入れ違いに入って来たのは、先ほどの話題の人物その人。
「お、何だ? 口紅か?」
「あ、これは...」
「どれ、貸してみ」
ニール・ディランディは白く細い指の中に握られている物をめざとく見つけると、ひょいと取り上げ、入り口の光に当てながら中の色を確かめてから振り返った。
「へえ、いい色じゃないか。ほら、今からつけろよ。そのくらいの時間ならまだあるぞ」
ティエリアの手にしっかりと口紅を握らせながら、自分の右腕を指し示す。
その意外に白く奇麗な腕に光る腕時計を見つめ、交代にこれから休憩に行くのはこの人なのだ、とぼんやりと考える。
「店内では、それくらいの色がいい。顔色も笑顔も映えるぞ」
背中を向けた彼に庇われるようにして促され、ティエリアは慎重に紅を引いた。
こんな色は初めてだ。少しくすぐったい。
「うん、上出来。さあ、頑張っておいで、アーデちゃん」
おずおずと顔を上げると、何時もと変わらぬ優しい微笑みに励まされた。
それだけで心が軽くなる。
現金なものだと自嘲し、沸き上がる疑問は飲み込んだ。

例の噂は、本当ですか、と。
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   あかり
性別:
非公開
職業:
   猫好き
趣味:
   読書、ものを作ること
自己紹介:
ガンダムOOのパロディ小説がメイン。
基本はロックオン×ティエリア、甘くはないです。
更新はマイペース。気長にのんびり、大きなお心でお付き合い頂けると嬉しいです。
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