ガンダムOOの二次創作(小説)サイトです。基本はロクティエ。迷い込まれた方は速やかに、回れ右!をお願いします。
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2期CMも観たし、ドラマCDも聞きました。
いや~、CMのほうは流れが速すぎて...ティエリアがまったく何も変わらず、相変わらずツンツン怒っていたことくらいしか....(苦笑) あと、アレルヤはかなり衝撃的でした...
CDのほうは、オチがあれ?(笑) ティエリアは可愛かったですが、中の人ひきつけおこしそうだったよ...
さて、猫話。12話です。
泥沼です...
いや~、CMのほうは流れが速すぎて...ティエリアがまったく何も変わらず、相変わらずツンツン怒っていたことくらいしか....(苦笑) あと、アレルヤはかなり衝撃的でした...
CDのほうは、オチがあれ?(笑) ティエリアは可愛かったですが、中の人ひきつけおこしそうだったよ...
さて、猫話。12話です。
泥沼です...
猫と男
「今日は、宜しくお願いしま~す」
「はい、宜しく~」
軽いノリで挨拶する女性に、ロックオンは片手を上げ、これまた軽く返した。
明るめの癖髪は後ろで一つに括られている。美人というよりは、可愛い系統だろう。
大学生と聞いていたが少々幼く見えた。
連れの少女は、これまた大人びた化粧と服装で誤魔化してはいるものの、どう見ても高校生以下だ。
「まだ、ちょっと早いから、お茶でもしようか」
遊び馴れてる風な態度で、ロックオンはにこやかに女達を促した。
アレルヤは従ってついてくるだけだ。
彼女達は、どうやらロックオンの住んでいるマンションから徒歩10分くらいの所にある大学の学生と、その妹だという事が分かった。
姉の方はよく喋った。
どうしても観たい映画で知り合いに頼み込んでチケットを入手したこと。誘った相手に断れ凹んだこと。無駄にしたくなくて、また男女で観たい内容だったので、ロックオンの会社の社長に相談して二人を紹介してもらったこと、など。
正直どうでも良かったので、あんまり真剣に聞いてはいなかった。
映画も興味はなかった。
年頃の女の子の好きそうな話題のラブストーリィだというくらいは知っていたが。
上の空なロックオンに比べ、律義に相槌をうちながら会話に耳を傾けているアレルヤの姿には、思わず笑ってしまう。
毎回渋々引きずられて来る割には、人がいいのか真剣に相手をする。
気が利いているのも、対応がスマートなのもロックオンだが、真摯な態度なのはアレルヤのほうだ。
延々と一方的な世間話に付き合わされている。
そろそろ映画館へ…となったところで、急に姉の方が大袈裟に声を上げた。
「へぇ~猫、飼ってるんだ?」
「うん、野良を拾ったんだけど」
「優しいのね~、ねぇ、その子見せて! 私も猫好きなの!」
「え。でも…」
「いいじゃない。ね?」
完全に相手のペースに乗せられている要領の悪い友人に、ロックオンは心の中で毒づきながら、あくまで笑顔で対応する。
映画館はここからだと電車に乗る必要がある。これから映画を見終わって、またここへ戻って来るのは不可能だし、もう時間がない、と。
アレルヤが加勢を得てようやく強気になったのか、更に続けた。
「猫は、今いないんだ。昼過ぎに出掛ける時、一緒に出たから…今はあっちの家だし」
それを先に言え、つくづく呆れる男だな、とロックオンは要領の悪い友人を横目で睨みながら、溜め息を吐く。
アレルヤが罰が悪そうに肩を竦めた。
「…だ、そうだ。今日は諦めてくれ」
「え~、猫いないの?」
「ごめんね…実は…」
馬鹿正直に説明するアレルヤに、ロックオンは本気で目眩を感じていた。
とにかく謝り倒し、次回の約束を承諾して納得させた。
駅に向かう途中、すっかり暗くなった道を歩きながら、前を歩くアレルヤとまだしつこく絡んでいる姉を無表情に見つめる妹の横顔に、ふと視線が釘付けになった。
年は離れているようだが、賑かな性格の姉とは違い妹のほうは寡黙だ。雰囲気も落ち着いている。
余りに静かで思い詰めた風情が気になって、声を掛けた。
「楽しくない?」
「…そんなこと…」
「大人しいんだな」
「人と話すのが、苦手なだけ…お姉さんみたいに出来なくて…」
「いや、あそこまでは…」
尽きる事ない話題を次々繰り出し、始終はしゃいでいる姉の背中に、二人は顔を見合せて笑った。
たった今、自分達の横をバイト帰りのティエリアが通り過ぎたとは夢にも思わず、ロックオンはやっと笑顔を見せてくれた少女と、声をあげて笑っていた。
後日、コンビニを訪れた際、全身が金縛りにあったかのように固まった。
例のバイト少女と親しい感じで話をしている男を目撃したからだ。
何よりショックだったのは、自分には初日以来ニコリともしない彼女が、冗談を言い合い笑っていたのだ。
男がいたのかよ…
あの気のない応対は、そういう事だったのか。
さぞ間抜けだろうな、今の俺は。
黙って踵を返し、何も購入する事なく彼女に背を向けた。
「今日は、宜しくお願いしま~す」
「はい、宜しく~」
軽いノリで挨拶する女性に、ロックオンは片手を上げ、これまた軽く返した。
明るめの癖髪は後ろで一つに括られている。美人というよりは、可愛い系統だろう。
大学生と聞いていたが少々幼く見えた。
連れの少女は、これまた大人びた化粧と服装で誤魔化してはいるものの、どう見ても高校生以下だ。
「まだ、ちょっと早いから、お茶でもしようか」
遊び馴れてる風な態度で、ロックオンはにこやかに女達を促した。
アレルヤは従ってついてくるだけだ。
彼女達は、どうやらロックオンの住んでいるマンションから徒歩10分くらいの所にある大学の学生と、その妹だという事が分かった。
姉の方はよく喋った。
どうしても観たい映画で知り合いに頼み込んでチケットを入手したこと。誘った相手に断れ凹んだこと。無駄にしたくなくて、また男女で観たい内容だったので、ロックオンの会社の社長に相談して二人を紹介してもらったこと、など。
正直どうでも良かったので、あんまり真剣に聞いてはいなかった。
映画も興味はなかった。
年頃の女の子の好きそうな話題のラブストーリィだというくらいは知っていたが。
上の空なロックオンに比べ、律義に相槌をうちながら会話に耳を傾けているアレルヤの姿には、思わず笑ってしまう。
毎回渋々引きずられて来る割には、人がいいのか真剣に相手をする。
気が利いているのも、対応がスマートなのもロックオンだが、真摯な態度なのはアレルヤのほうだ。
延々と一方的な世間話に付き合わされている。
そろそろ映画館へ…となったところで、急に姉の方が大袈裟に声を上げた。
「へぇ~猫、飼ってるんだ?」
「うん、野良を拾ったんだけど」
「優しいのね~、ねぇ、その子見せて! 私も猫好きなの!」
「え。でも…」
「いいじゃない。ね?」
完全に相手のペースに乗せられている要領の悪い友人に、ロックオンは心の中で毒づきながら、あくまで笑顔で対応する。
映画館はここからだと電車に乗る必要がある。これから映画を見終わって、またここへ戻って来るのは不可能だし、もう時間がない、と。
アレルヤが加勢を得てようやく強気になったのか、更に続けた。
「猫は、今いないんだ。昼過ぎに出掛ける時、一緒に出たから…今はあっちの家だし」
それを先に言え、つくづく呆れる男だな、とロックオンは要領の悪い友人を横目で睨みながら、溜め息を吐く。
アレルヤが罰が悪そうに肩を竦めた。
「…だ、そうだ。今日は諦めてくれ」
「え~、猫いないの?」
「ごめんね…実は…」
馬鹿正直に説明するアレルヤに、ロックオンは本気で目眩を感じていた。
とにかく謝り倒し、次回の約束を承諾して納得させた。
駅に向かう途中、すっかり暗くなった道を歩きながら、前を歩くアレルヤとまだしつこく絡んでいる姉を無表情に見つめる妹の横顔に、ふと視線が釘付けになった。
年は離れているようだが、賑かな性格の姉とは違い妹のほうは寡黙だ。雰囲気も落ち着いている。
余りに静かで思い詰めた風情が気になって、声を掛けた。
「楽しくない?」
「…そんなこと…」
「大人しいんだな」
「人と話すのが、苦手なだけ…お姉さんみたいに出来なくて…」
「いや、あそこまでは…」
尽きる事ない話題を次々繰り出し、始終はしゃいでいる姉の背中に、二人は顔を見合せて笑った。
たった今、自分達の横をバイト帰りのティエリアが通り過ぎたとは夢にも思わず、ロックオンはやっと笑顔を見せてくれた少女と、声をあげて笑っていた。
後日、コンビニを訪れた際、全身が金縛りにあったかのように固まった。
例のバイト少女と親しい感じで話をしている男を目撃したからだ。
何よりショックだったのは、自分には初日以来ニコリともしない彼女が、冗談を言い合い笑っていたのだ。
男がいたのかよ…
あの気のない応対は、そういう事だったのか。
さぞ間抜けだろうな、今の俺は。
黙って踵を返し、何も購入する事なく彼女に背を向けた。
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HN:
あかり
性別:
非公開
職業:
猫好き
趣味:
読書、ものを作ること
自己紹介:
ガンダムOOのパロディ小説がメイン。
基本はロックオン×ティエリア、甘くはないです。
更新はマイペース。気長にのんびり、大きなお心でお付き合い頂けると嬉しいです。
基本はロックオン×ティエリア、甘くはないです。
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