ガンダムOOの二次創作(小説)サイトです。基本はロクティエ。迷い込まれた方は速やかに、回れ右!をお願いします。
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暑くて、食欲もないし(しっかり晩御飯食べたけど)、何もする気が起きないです。
傍らには、レトロに扇風機(笑)
猫話、第6話。
一応最初に、大まかな設定と話の流れはメモしておいたのに、まったく意味のない方向に進んでいます...
ま、ラストがちゃんと考えたとおりに終われば、経過は深くは追求しないことにしよう。
それでは、まだまだすれ違います、な第6話をどうぞ。
傍らには、レトロに扇風機(笑)
猫話、第6話。
一応最初に、大まかな設定と話の流れはメモしておいたのに、まったく意味のない方向に進んでいます...
ま、ラストがちゃんと考えたとおりに終われば、経過は深くは追求しないことにしよう。
それでは、まだまだすれ違います、な第6話をどうぞ。
猫と謎
「あれ…?」
ベランダの戸を開け、布団でも干そうかと外に出てきたアレルヤは、予想外のモノを発見して呟く。
階下の住人が防犯のためだかに張ってあるネット。それが風もないのに不規則に揺れている。
乗り出すように覗き込めば、小さく蠢く毛の塊が必死にしがみついていた。
ニャア~
掠れた声が助けを求め、ネットに絡めたままの前足を思い切り伸ばした。
「…あれを登って来たって?」
「うん。信じられないけど」
アレルヤの部屋のベランダの下の部分、下の部屋の天井に当たる部分から垂らされた細かな網で出来た防犯ネットを指差し、ロックオンが惚けた声で尋ねる。
無理もない。アレルヤだって実際あの光景を見た時は目を疑ったのだから。
念のため住人に声をかけたが、返事はなかった。
助け上げた猫は、間違いなく先日ロックオンが連れて来た子猫だった。
「じゃあ、この下に住んでる人間が、飼い主なのか?」
「そうとも限らないよ」
「なんでだ?」
ロックオンは自分で持参した冷やしうどんを啜る。
下げて来たコンビニのビニール袋を見て、アレルヤが不思議そうな顔をした。
仕事帰りの彼が駅から歩いて来るには、反対方向に位置する店の物だったからだ。
疑問に思い問い質すと、「食いたかったんだ」と一言。
アレルヤは土産だと渡された中から適当に選んで、おにぎりをほうばる。
一口を飲み込んでから、「留守だったから」と答えた。
猫はネットに爪を立てて登って来た。階下の部屋のベランダからだ。
だが、何度大声で呼び掛けても人のいる気配はなかった。
建物の造りから考えると、ワンフロアには十もの部屋が横に並び、ベランダは全て繋がっている。仕切りはあるが、足元の部分の空間は子猫なら掻い潜る事が可能だ。
「つまり、この下の何処かの部屋から抜け出して来て、ベランダ伝いに別の部屋に移動し、更に、たまたま張られていたネットをよじ登って来たって、そういうワケか」
ロックオンが難しい表情で、ゴクリと水を飲む。
アレルヤも水を飲み下しながら、頷く。
二人は互いを見合わせて、ヤレヤレと零した。
猫はまたいなくなってしまった。
今度は開け放たれたベランダからだった。
天気が良かったので、布団を干そうとしたティエリアの足にくっついて、一緒に外へと出たらしい。
気付いた時には、すでに隣室とを仕切る板の隙間を潜り、走り出していた。
当然、人間のティエリアには後を追えない。
「また、行っちゃった」
この間帰って来てからは、暫く大人しくしていたのだが。
子猫はやんちゃで好奇心も旺盛。本来は野生動物で、狩りをする生物だ。仕方ない。
それに、何となくまたすぐに戻って来る気がした。
前回行方不明になった時、マンションの誰かが見つけて面倒みてくれたかもしれない。
だとしたら、その人に会いに行ったのかも、と感じた。
幸いマンションは動物の飼育は禁止されていない。
万一、住人の目に止まっても咎められはしないのだ。
他にも猫を飼っている人もいるだろうし、好きな人もいるだろう。
そういう人が部屋に入れてくれて、ご飯をくれたりするのかもしれない。
猫というのは、人間の間を上手く渡り歩くチャッカリした一面も持っている事を、ティエリアは理解していた。
もし、戻って来なかったら、掲示板に張り紙でもすればいい。
日付が変わる頃、ガックリと肩を落として建物を後にする男がいた。
自分の住まいへと向かうロックオンだ。
アレルヤと話した結果、猫は預けて来た。
飼い主が同じマンションに住んでいるかもしれないから、様子を見る為だ。
元々一人暮らしで留守がちなので、アレルヤもさほど変わらないとは言え、あっちの方が条件は良いだろう。
大事にしてくれるのは絶対だ。
一人家路を急ぎながら、寂しさを噛み締める。
猫と入れ替わりに出て行った同居人を思い出す。
顔もあやふやな女だ。
適当に出会って、誘えば簡単に付いて来た。そのまま居着いた。
あの日、些細な喧嘩が原因で出て行った。
そんな事ばかり繰り返す自分が、ひどく情けない。
足は自然と、誰もいない部屋とは反対に、あのコンビニへと向いていた。
「あれ…?」
ベランダの戸を開け、布団でも干そうかと外に出てきたアレルヤは、予想外のモノを発見して呟く。
階下の住人が防犯のためだかに張ってあるネット。それが風もないのに不規則に揺れている。
乗り出すように覗き込めば、小さく蠢く毛の塊が必死にしがみついていた。
ニャア~
掠れた声が助けを求め、ネットに絡めたままの前足を思い切り伸ばした。
「…あれを登って来たって?」
「うん。信じられないけど」
アレルヤの部屋のベランダの下の部分、下の部屋の天井に当たる部分から垂らされた細かな網で出来た防犯ネットを指差し、ロックオンが惚けた声で尋ねる。
無理もない。アレルヤだって実際あの光景を見た時は目を疑ったのだから。
念のため住人に声をかけたが、返事はなかった。
助け上げた猫は、間違いなく先日ロックオンが連れて来た子猫だった。
「じゃあ、この下に住んでる人間が、飼い主なのか?」
「そうとも限らないよ」
「なんでだ?」
ロックオンは自分で持参した冷やしうどんを啜る。
下げて来たコンビニのビニール袋を見て、アレルヤが不思議そうな顔をした。
仕事帰りの彼が駅から歩いて来るには、反対方向に位置する店の物だったからだ。
疑問に思い問い質すと、「食いたかったんだ」と一言。
アレルヤは土産だと渡された中から適当に選んで、おにぎりをほうばる。
一口を飲み込んでから、「留守だったから」と答えた。
猫はネットに爪を立てて登って来た。階下の部屋のベランダからだ。
だが、何度大声で呼び掛けても人のいる気配はなかった。
建物の造りから考えると、ワンフロアには十もの部屋が横に並び、ベランダは全て繋がっている。仕切りはあるが、足元の部分の空間は子猫なら掻い潜る事が可能だ。
「つまり、この下の何処かの部屋から抜け出して来て、ベランダ伝いに別の部屋に移動し、更に、たまたま張られていたネットをよじ登って来たって、そういうワケか」
ロックオンが難しい表情で、ゴクリと水を飲む。
アレルヤも水を飲み下しながら、頷く。
二人は互いを見合わせて、ヤレヤレと零した。
猫はまたいなくなってしまった。
今度は開け放たれたベランダからだった。
天気が良かったので、布団を干そうとしたティエリアの足にくっついて、一緒に外へと出たらしい。
気付いた時には、すでに隣室とを仕切る板の隙間を潜り、走り出していた。
当然、人間のティエリアには後を追えない。
「また、行っちゃった」
この間帰って来てからは、暫く大人しくしていたのだが。
子猫はやんちゃで好奇心も旺盛。本来は野生動物で、狩りをする生物だ。仕方ない。
それに、何となくまたすぐに戻って来る気がした。
前回行方不明になった時、マンションの誰かが見つけて面倒みてくれたかもしれない。
だとしたら、その人に会いに行ったのかも、と感じた。
幸いマンションは動物の飼育は禁止されていない。
万一、住人の目に止まっても咎められはしないのだ。
他にも猫を飼っている人もいるだろうし、好きな人もいるだろう。
そういう人が部屋に入れてくれて、ご飯をくれたりするのかもしれない。
猫というのは、人間の間を上手く渡り歩くチャッカリした一面も持っている事を、ティエリアは理解していた。
もし、戻って来なかったら、掲示板に張り紙でもすればいい。
日付が変わる頃、ガックリと肩を落として建物を後にする男がいた。
自分の住まいへと向かうロックオンだ。
アレルヤと話した結果、猫は預けて来た。
飼い主が同じマンションに住んでいるかもしれないから、様子を見る為だ。
元々一人暮らしで留守がちなので、アレルヤもさほど変わらないとは言え、あっちの方が条件は良いだろう。
大事にしてくれるのは絶対だ。
一人家路を急ぎながら、寂しさを噛み締める。
猫と入れ替わりに出て行った同居人を思い出す。
顔もあやふやな女だ。
適当に出会って、誘えば簡単に付いて来た。そのまま居着いた。
あの日、些細な喧嘩が原因で出て行った。
そんな事ばかり繰り返す自分が、ひどく情けない。
足は自然と、誰もいない部屋とは反対に、あのコンビニへと向いていた。
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HN:
あかり
性別:
非公開
職業:
猫好き
趣味:
読書、ものを作ること
自己紹介:
ガンダムOOのパロディ小説がメイン。
基本はロックオン×ティエリア、甘くはないです。
更新はマイペース。気長にのんびり、大きなお心でお付き合い頂けると嬉しいです。
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