ガンダムOOの二次創作(小説)サイトです。基本はロクティエ。迷い込まれた方は速やかに、回れ右!をお願いします。
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第5話を書いてみたら、あまりにも長かったので途中で分けました。
その分、6話が短いかも。
今回の注意書きは...。
ティエリアがロックオンを襲撃(もとい、夜這い)!!
未遂ですが。
この話のロックオンは、遊び好きで女にだらしが無いという感じでしたが、今回は真面目です。
ティエリアの誘いに乗ってきません。(笑)
そして、ティエリア...ロックオン以外に好きな男がいるのね。
ロックオンは、その男に似てたのね。
以上を踏まえたうえで、どうぞ。
その分、6話が短いかも。
今回の注意書きは...。
ティエリアがロックオンを襲撃(もとい、夜這い)!!
未遂ですが。
この話のロックオンは、遊び好きで女にだらしが無いという感じでしたが、今回は真面目です。
ティエリアの誘いに乗ってきません。(笑)
そして、ティエリア...ロックオン以外に好きな男がいるのね。
ロックオンは、その男に似てたのね。
以上を踏まえたうえで、どうぞ。
夕べ、ロックオンが寝入った頃、何者かが寝室へと侵入した気配があった。
息を潜めて窺っていたが、足音もしなかった。普通の人間なら気づかなかったに違いない。
気配はゆっくりとベッドに近づき、寝具の端を僅かに持ち上げて、そのまま身を滑り込ませる。
脳髄を刺激するきつい香水の臭いとは違い、自然なままの女の甘い香りに鼻孔をくすぐられ、油断した。
細い手が、ロックオンの身体を拙い手つきでまさぐり、弾力のあるふっくらとした唇が押し付けられる。
「何をする! 止めろ!」
声を荒げながら寝具ごと侵入者を弾き飛ばし、起き上がる。
投げたシーツを手繰り寄せてみれば、中から現われたのは夜着姿の怯えるティエリアの姿。
呆気に取られ、ロックオンはその手を引いて立たせてやった。
「君は、何をしているんだ?」
「何って...ここに、置いて貰うのだから...」
返って来た答えはとてもシンプルで、当然悪意も計算もそこにはなく、ただ純粋な感謝の気持ちがあっただけだった。
ロックオンの苛立ちも想定していない。
「部屋代のつもりか? だったら、気にするな...こんな事しなくていい」
早く部屋に戻れ、といわんばかりに手を離し、興味なさげに背を向ける。
脱力するに任せてベッドに四肢を沈めた。
たった今、生々しく自身の胸板を這ったものが嫌でも蘇る。
たどたどしくも、何も知らないわけでもなさそうな手つきと、赤い口元。あの純真無垢だと信じて疑わなかった女の子の別の仮面。
感情にはやや乏しいが、恥じらいもあまり見せないのは、まだ子供であって女ではないからだと思っていた。
事実はどうやら違ったらしい。
手馴れていたのは火器類だけではなかったのか。
...コイツにこんな事を教えたのは、一体誰だ? こんな子供に!
本来の年齢ならまだ知らなくていい女の行為を教えた存在に、怒りがわく。
部屋の隅で立ち尽くすティエリアに、わざと大げさな動きで背を向け、無言で退出を促した。
大人の女なら恥をかかされた事に反撃するかもしれないが、そんな思考には到らないのか彼女は泣きそうな顔でそそくさと部屋を出て行った。
することは知っていても、中身はやはり幼い。
今朝出かけて来るとき、彼女は聞き取れないほどの囁きで、「ごめんなさい。追い出さないで。出て行かないで」と、訴えた。
身寄りのない女の子が一人、あそこに現われるまでどうやって生きてきたか、考えただけで哀れだ。
あんなに怒ることはなかったのかもしれない。
だが湧き上がってくる感情は抑え切れなかった。
控えめにドアをノックする音が聞こえた。
ロックオンだろうか。彼なら続いて声を掛けてくる筈だ。
ティエリアは息を殺して、次のリアクションを待った。
「ティエリア...いるのか?」
待っていた声が聞こえ、飛びつくようにドアを開ける。
そこに立っていたのは、薄い茶色の巻き毛、どこまでも冴え冴えと澄んだ碧い瞳。手元は...黒い革の手袋で覆われていた。
まさか、そんな。
「ティエリア、探した...」
同じ顔のあの人。
ロックオンなら、仕事以外手袋は外している。ならばこの男は。
「ああ、ライル!!」
「ティエリア、無事だったか。すまなかった、一人にしたりして...」
一月ぶりの抱擁。涙でくしゃくしゃの顔を思いっきり押し付けた。彼は目を閉じ、愛しい少女の感触を堪能しようとする。
「どうして...ここに?」
「数日前から、あの街でいろいろ調べた。一月ほど前の迷い子、特徴がお前にそっくりだった。聞けば、ある店で働いている、と」
「あの日、貴方が帰ってこなかったら、逃げろ、と言われたので...とにかく遠くへと思い夢中で...でも、何処に行けばいいのか分からなくて...」
気がついたら、あの通りで柄の悪い男達に絡まれていた。
救ってくれたのは、アレルヤというあの店の用心棒。行くあてがないと知って、女将が下働きに雇ってくれた。
どこにいても、必ず貴方が迎えに来てくれると信じていたから。
待ち焦がれた男の胸に顔をうずめながら、ティエリアはふと疑問を抱いた。
彼の額にうっすらと脂汗が滲み、身体も熱を帯びているのか熱い。口元は笑んでいたが、肌の色は白いを通り越して青白くさえ見えた。
背中に回した手のひらを、じっとりとした何かが濡らした。
微かな硝煙の臭いに混じって、鉄の錆びたような臭い。
血だ...。
「ライル、貴方...怪我を? 一体...」
「...ティエリア?」
言葉を途中で詰まらせ、小さく息を呑むティエリアに異質な空気を感じたのか、ライルと呼ばれた男は振り返った。
まるで鏡にでも映し、照らし合わせたかのような、同じ背格好の同じ顔をした二人が対峙する。
「あ...ロックオン...」
そうだった。彼は今朝、ティエリアに「自分以外の誰が来てもドアを開けるな」と釘を刺して行ったのだ。
言いつけを破った事を思い出し、赤い唇が戦慄く。
夕べの今日だ。怒らせてばかり。
「知り合いか? 怪我をしているようだが...物騒な面倒事はゴメンだぞ」
沈黙を破ったのは、想像以上に穏やかな響きだった。
ティエリアに向かって何時もと変わらぬ口調で確認し、素早く二人を部屋の中へ押し込めると、招かれざる訪問者に向かって低い声で呟く。
怪我人は、ティエリアをしっかりと抱き締めたまま離さない。指先が震え、今にも崩れそうな体制をお互い差さえ合っているようだ。
「上着を脱げ。その様子じゃ、背中の傷がパックリ、じゃないのか?」
「ロックオン...あの....この人は...」
「そんな事は後だ」
言い訳を探すティエリアを押しのけ、男の上着に手を掛けた。軽い抵抗は感じたが、難なく衣類を剥ぎ取り、ソファーに寝かせる。
手際よく薬箱の中から消毒薬を取り出し、傷の手当を始めた。
男はだんだんと意識が朦朧としてきたのか、空ろな双眸でロックオンを見詰め、震える口は途切れ途切れの誰も知らないはずの名を紡いだ。
「...ニー...ル...? 兄...さん...か?」
時が止まった。
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猫好き
趣味:
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ガンダムOOのパロディ小説がメイン。
基本はロックオン×ティエリア、甘くはないです。
更新はマイペース。気長にのんびり、大きなお心でお付き合い頂けると嬉しいです。
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